早く立ち直るには・・・

 

成年後見問題、借金問題、相続問題、家庭問題等々の中で、

一番大事だと感じますのは

『 家族同士の話し合いの時間をできれば毎日持つ事 』です。

 

 

問題を背負ってしまった一人の方が立ち直っていかれる際、

この問題を家族全員の問題として協力ができるかどうかが、一つの鍵となります。

 

 

 

 

 

借金問題における家計簿の目線から

 

別項目の記事の『家計簿をつける』という話の延長になるかもしれません。

一つの事例として、借金問題における家計簿の目線から、『ご家族の話し合い』 の例を見てみます。

 

多重債務に陥っておられる『家計簿』の状態を、専門職の目から診察・アドバイスをもらいながら、

改善をされていかれることは、大変効果があると思います。

 

 

当然、毎日の地道な積み重ねとなります。

数か月して『家計簿』や『お金』といったものに対する感覚が変わってこられると、

顔つきや雰囲気が変わってこられるのには、こちらも驚いてしまいます。

 

この際、家族の協力や家族の会話 といったものがある場合は、

その効果が顕著にまわりに響いていかれるケースをよくお見かけさせて頂きました。

 

なによりも、『お金』に対する『感覚』が変わっていっている、

当のご本人が一番喜んでおられる事が多いのは、本当に素晴らしいと思います。

お金や物に対しての、感謝の気持ちと表現できるかもしれません。

 

 

 

ある依頼者家族の姿
(*ご依頼者様ご夫婦に掲載の同意は頂いております。)

 

あるご依頼者夫婦様で、

『自宅をどうしても残したい、だから破産をしたくない。』

という方がおられました。

 

家計の改善次第で結果が出るか出ないか(=家が残せるか残せないか)という方でしたので、家計状態の大幅な改善が必須条件の方でした。

 

 

ご家族の食費は、最初から、そこそこに始末されておられましたが、気になったのは教育費の高さでした。

男の子二人の塾と習い事をされておられ、毎月数万円の支出をされていました。

子供の将来を思う一心の親心からでしょう。

 

しかし、当の本人の子供さんたちは、

「毎月高い月謝を払っていただいて塾に行かせてもらっているんやから、勉強がんばろう」とか、

「お母さんまで働いているんやから少しでも楽になるように家の手伝いなり、助かることをしよう」とかは、

あんまりない風でした。

 

むしろ、

「塾にいかへんとお父さんうるさいからいかなしゃあない」

「たまには気晴らしでダンス教室しなやっていかれへんわ」

という風な雰囲気です。

 

 

 

子供の将来が大事なんです・・・

 

最初、教育費を思い切って削ることに関しては、

お母さんの方が、『そんなんしたら、子供の将来どうなるんですか!!』

と激しい拒否反応を示されました。

 

こちらから、

「子供が賢くなって自宅失っていいんやったらそうされたらどうですか。それも正解かと思いますよ。」

とバッサリお伝え。すると、

「確かにそうです・・・その通りです・・・」

とのうつむいたお返事。

 

また、子供さんたちが高いお金を親から出していただく形で、塾なり習い事をいっているのことは、

本当にわかっておられるかどうかですか、とお伺いすると、

そんなん子どもたちは当たり前としか思っていないと思います。

とのさらにガッカリされたご返事。

 

『塾や習い事を続けるも続けないのも、ご夫婦、家族で決めること。どちらにしても正解であること。』

 をお伝えさせて頂きました。

 

 

その上で、ご家族での話し合いをよくよくされるようにという事。

子供たちが受け取れる言葉で、今のお父さんやお母さんが手続きを取ることを伝える事。

そのために塾や習い事はしばらくは減らしていかないといけないことを話される事。

その他、子供たちの思いはいい悪いは別にして、全部聞いて肯定も否定もせず受け止めてあげる事。

 

をお願いお伝えして、その日は終わりました。

 

 

 

後日、事務所にこられた際、

子供たちはあっさり受け入れてくれたとのこと。

子どもは本当に素直やなぁと思います。

お父さんやお母さんが毎晩毎朝、

なんともいえないお金の苦労をずっと抱えてきて、

時にはそれで両親が喧嘩してきていることは、

こちらが思っている以上に子供さんたちはずっと知っていたとも話されていました。

 

 

お母さんは、

『本当になんだか全部しっていて・・・、心配やから、自分たちが我慢すればいいと思っていたんです。

申し訳ないことした・・・ 思いました・・・』

と話されておられました。

 

そこから、毎月一回、事務所に家計簿を持ってこられるたびに、

子供さんたちに知らない間に変化が出てこられた報告が続きました。

 

こんなに子供が変わっていくものかとこちらもびっくりしましたが、

『家の中での手伝いなり、塾をやめたことで逆に勉強に一生懸命になっていって。

でも成績はあんましあがっていないですけれどもね。^^;

でもそんなん、どうでもいいですよ。^^ ^^』

 

嬉しそうに話されていたご両親の姿は今でもハッキリ覚えています。

 

 

これだけ子供たちにお伝えされることができた元は、

お父さんやお母さんがこちらに依頼をされる前から、

ずっとずっとしっかりと人生を生きてこられた実績があるからだと思います。

 

ご家族で話し合いをされることの効き目を教えて頂いた一つのケースです。

 

 

 

仕事のご依頼を頂いてよかったな・・・、つくづくそう思いました。

 

 

 

 

子供の口から出た言葉 ・・・

 

そして、その後、ご家族は、無事、手続きが終了。

後は毎月の支払をがんばれば、

マイホームの自宅を残せることと相成られました。

 

 

 

その、事件が終わる前の12月頃に、ご両親がお伝えしてくださったエピソードは、

今もずっと胸に残っています。

 

 

その内容は、

そのご夫妻の子供さんの話です。

当時、中学生と小学高学年のご兄弟でした。

 

最初に家族で赤裸々な話合いをされたとき、お兄ちゃんの方は本当にその日からあれやこれやと、

僕も何かお父さん、お母さんの助けになることせなあかん、という姿があったそうです。

 

弟君はわかったか、わからないような の雰囲気であったそうです。

小さいころからわがままでわがままで、ご両親も大分手を焼いてきていたようでした。

 

そんな弟さんが、12月に入った頃から突然にお父さんに言い出したことがあったそうです。

 

それは 

「お父さん、ぼく クリスマスプレゼントいらんねん。いらんで。

            欲しいもんないねん。だから何もいらんねんで。」

という言葉やったそうです。

 

ご両親も、最初「え・・・!?」とびっくりされたそうです。

冗談で言っているものかと思ったそうです。

 

しかし、何度弟君に聞いても、

「ううん、欲しいもんないねん。だからいらんねん。欲しいもんないねんで。」

の一点張り。

 

「そんなんいわんでも、今はお金大丈夫やて。〇〇のゆうてた好きなおもちゃやったら高ないしな。

前にほしいゆうてたヤツあるやん。今は少し余裕出てきているから、大丈夫やて。

欲しいもんあるんやろ。」

そう何度お父さんが聞いても、

 

子供さんは

「ううん、ほしいものないねん。だから〇〇(名前)はプレゼントいらんねんで。」

と繰り返すばかり。

 

お父さんが事務所に来られた時、言葉を詰まらせながらその話をしてくださった時、

おもわずもらい泣きしてしまって思った事は、

 

 たったの小学生でこんな気持ちか・・・自分恥ずかしいわ・・・

 この気持ちを持ち続けていったら、将来大きな財産になるやろな・・・

 

 

この出来事には、完全に打ちのめされてしまいました。

自分がそこまで純粋な気持ちで日常に関わっているかなどと思うと、反省しかりでした。

今思い出しても、その当時のご家族の姿に思わず目頭が熱くなります。

 

 

 

 

 

ご自身たちのもっておられるもの

ここまできますと、

これはこちらからの家計簿の改善がどう、法的にどう、

アドバイスがどう、とかは

単なる一過性のきっかけに過ぎないと感じてます。

 

こちらは単なる通り過ぎるだけの 『触媒』 です。

 

 

 

このご家族が、負債・借金という問題をきっかけにされて、

元々にもっておられる『素晴らしいもの』を取り戻して(改めて気づかれて)、

元々の『素晴らしい状態』に戻っていかれた(改めて気づきなおされた)。

今もそう感じます。

 

本当に、素直な素直な 素敵な依頼者のご家族でした。

今でも心が濁っていきそうになっているときは、そんなエピソードも思い出させていただくようにしています。

 

 

 

 

素直な実行の継続を・・・

 

正直にお伝えしますと、ここまで素晴らしく立ち直っていかれる依頼者の方々ばかりではありません。

 

お恥ずかしい話ですが、こちらの力不足の面も多々あると思います。

自分がそんな気持ちは持っていないと相手には伝わることはない、と日々修養、日々実行です。

 

また、相手に直接伝える手法もいいのですが、

相手には何も言わずに、ひたすらに自分自身(周りのご家族)が実行される変わっていかれるほうが、

結果が出てこられるのが圧倒的に早いように感じます。

ここのところは、個人的にはとても勉強させて頂いた部分ですし、感動している所です。

 

 

ただ、

依頼者の方々が話を素直にうけとられ、実行を続けられ、助かっていかれるご家族が増えていかれる。

この事が一人の専門職として心底嬉しいことになりますね。

心の底から。

 

お互い様に、いい意味で、気楽に ゆっくりいそいで いきましょうね。

 

 

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